小学館版学習まんが少年少女日本の歴史第22巻平成の30年

2018初版発行。

前巻21巻から20年ぶりの続巻です。漫画家も交代しています。

正直なところ、漫画としても平成の30年を語る本としても、あまりできは良くないです。みんながよく知っているさいきんの30年の出来事を漫画で1冊にまとめるのは困難ということでしょうか。

1〜21巻までを読みすすめてこの22巻を手に入れた人は、あおむら純さんはとても上手い漫画家だったんだなと感じると思います。その意味では読む価値はあるのかもしれません。

巻頭口絵ページの日本の世界遺産と国民栄誉賞受賞者の紹介はまとまっていて読みやすいです。

電子書籍版もあります。

小学館版学習まんが少年少女日本の歴史第21巻現代の日本

1998発行。

既刊の改訂・増補時に続刊として出版されました。

戦後の混乱期から、20世紀の終わりの日本の重大事件が描かれます。

闇市の見開きページはかなり見ごたえがあります。

昭和天皇への国民の尊敬の態度、米軍による日本占領期には米兵による暴行事件は報道できなかったこと、米兵が日本人女性をジープに乗せて走り写真を撮りつつ子供にチョコレートを配る場面など、おとなになって読んでみないと意味がわからない描写もあります。

巻頭口絵ページは超高層ビルと大御所漫画家の紹介です。

20世紀末になり、いよいよ日本の歴史は世界の流れと切り離せなくなったあたりで終りを迎えます。

また、さいごにあおむら純さんによるあとがき漫画が収録されています。

電子書籍版もあります。

1983初版発行。1998改訂・増補版発行。

満州事変から終戦までが描かれています。

中国大陸での戦争と太平洋・東南アジアでの戦争が同時進行していく様は、無茶であったとしか言いようがありません。

南京事件、従軍慰安婦など、議論が分かれる描写もあります。アメリカ国内で日本人が強制収容所に入れられたことも描かれています。

小さなエピソードの意味が連続しています。

この手の本としてはその辺の感覚のバランスが取れていると思います。

巻頭口絵ページでは国会議事堂や戦前のオリンピックが紹介されています。

電子書籍版は、巻頭口絵ページ・巻末資料編が削除されているので、できれば紙書籍を入手したほうが良いと思います。